自分に似合わない“アンチ・パーソナライズ美容”が伸びる

最近、ますます「パーソナライズ」をキーワードとする商品やサービス開発が盛んになっています。これは、人の属性や行動といったデータを基にニーズを把握し、適切な商品・サービスなどを提供することで満足度を高める手法です。

美容やファッションの分野においては特に重要視されており、生まれ持った肌や瞳、唇の色などから、4グループに分けて第三者から見て似合う色を診断する、パーソナルカラー診断なるものも浸透しました。

イエローベース・ブルーベースといった用語や、一人ひとりの生まれ持った骨格や体型を生かして美しく魅せるスタイルを知る「骨格診断」というワードを目にする機会も増えました。

今や身に着けるものだけでなくメイクやヘアカラーにおいても、自分に客観的に似合うものを知ることの大切さや楽しさが周知されるようになっているのです。 

より魅力的に進化したい、と思うのは人間の本能。

この「パーソナライズ」の流れは、今年以降もずっとメインストリームとして人々に重宝されていくでしょう。

ただ、これがずっと続いていくとどうなる?と考えることも増えました。「パーソナライズ」の行き着く先には、何があるでしょう?

人々は「自分に似合う正解にたどり着ける」ことになります。これ!という狭い正解しかないわけでは勿論ありませんが、正解があるなら、はずしたくなる時もある。

正解が分かってそれに沿った選択ができるようになると、あまのじゃくに「正解」に飽きてくるのが人間でもあります。

正解ど真ん中には飽き足らず、正解のまわりを攻めて遊び心を出して楽しむ方も増えてくるでしょう。

逆に、思い切って「自分とは違う」ものに振り切って楽しみたくなる方も増えてくるでしょう。自分には合っていなくても、なりきってみたい日だってあるのが乙女心。

あまり似合わないと思っていた色も、肌にコントロールカラー(の進化版?)を丹念に塗ることで、自分の肌色とは異なる肌色をつくって全く違う色味のメイクを楽しんだり、

ここぞという日には、普段の雰囲気とがらりと違う全身コーディネートを楽しむために、そのファッションに合うよう肌からメイクからヘアスタイリングから変えてみたり、

別人に生まれ変わったような感覚を日ごとに楽しむ未来も近いかもしれません。

そもそも美容やファッション以外の分野においてもキーワードである「パーソナライズ」。

その人の属性や行動といったデータからジャンプした「新しい可能性の提案」や、サプライズのある「未来の先回り」を楽しませてくれる商品・サービス、「別人への憧れ」を汲み取り冒険を叶えてくれる体験など。データの力をさらに超越した、ワクワクする発想が求められる域となりそうですね。

 

 

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