“する”と“観る”が同時に叶う”スポーツ感戦”

スポーツといえば、あなたにとっては“する”ものですか?それとも、“観る”ものですか?

「スポーツの実施状況等に関する世論調査(スポーツ庁・2021年)」によれば、成人の週1回以上のスポーツ実施率は56.4%、直近1年間でスポーツをテレビやインターネットで観戦した割合は72.2%でした。多くの人にとって、スポーツはするものであり、そしてそれ以上に、観て楽しむものであるといえます。人体の限界に挑んだり、ライバルとしのぎを削ったりするトップアスリートの活躍は、見ているだけでも勇気や感動を与えてくれるものですが、「一度でいいから金メダリストのような速さで走ってみたい」「自分も、160km/Hのボールを投げてみたい」と思ったことがある方も少なくないのではないでしょうか。

テクノロジーの進歩は、スポーツ業界でも様々な分野で革命を起こしています。選手のユニフォームに取り付けて、フィールド上での動きや運動量、選手間の連携プレーなどを分析できるセンサー、VRを活用した臨場感のある仮想空間トレーニングや、スーツ型デバイスによる身体負荷のシミュレーションなどは、アスリートの能力向上に大きな一役を担っています。さて、こうした技術がアスリートだけでなく、スポーツ観戦を楽しむ人びとにも応用されると、一体どのような新しい体験が生まれるでしょうか。

それでは、未来のスポーツ観戦の様子を覗いてみましょう。

アスリートはそれぞれが超小型化されたカメラとモーションセンサーを付けて、試合に出場しています。ハーフタイムには、つい先ほどの自分たちのプレーを分析し、プレーの質の向上を常に図っています。

一方で視聴者は、テレビやインターネットの画面ではなく、VRデバイスとスーツ型デバイスを身に付け、自分が「どの選手になるか」を決めます。競技の最中はリアルタイムで、アスリートの視界、筋肉や体の動きを視聴者が体感することができます。まるで、自分自身がアスリートになって試合に出ているような感覚で、大人から子供まで、様々な人たちが、同じチームになったり、対戦相手になったりしながら、スポーツをただ観るのではなく、体で感じるものとして、「感戦」して楽しんでいます。

未来においては、スポーツは「する」が「観る」のどちらかだけではなく、「観ながら・する」という選択肢も加わってくるかもしれません。

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