NFTで加速する“デジタル相続”

「この絵はお父さんが残してくれたのよ、お父さんに感謝して、大切に管理していきましょうね。」

大切な家族が生前に残してくれていたデジタルアート作品や写真などが遺族にとって大切な思い出になるだけでなく、価値を生み続けていく時代がすぐそこまで来ています。

NFTという言葉をご存知でしようか。

Non-Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン)の略で、仮想通貨のブロックチェーン技術(※1)を使ってデジタル上で創出されたアートやイラスト、写真などのコンテンツの固有性や保有権利を保証するテクノロジーのことです。個々の作品の権利所有者が一義的に決まっているため、偽造されにくく、あずかり知らない所での勝手な転用などもされにくくなり、作品の権利所有者にとっては歓迎すべき技術になっています。

どこまでを個人に帰属する情報とみなすか、それらがどこまで付加価値を生んでいいのかについては社会的な議論の余地がありますが、例えばビジネスマンが企画書やレポートを作成する時にインターネット上で検索した画像を使うと、その権利保有者にライセンス料が届くような仕組みができれば権利保有者にとって重要な収入源になる可能性すらあります。

2021年夏頃に、小学生のNFTアーティスト「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんが作ったデジタルアート作品を、アメリカの有名DJが購入してTwitterのプロフィール画像に採用したことでも有名になったりして、その後も同氏の作品が高額で取引されたことがニュースなどで報道されていました。誰しもそんな有名人に紹介されて作品が広く知られるかどうかは分かりませんが、運が良ければ、そのような夢物語も現実化していくかもしれません。

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ただ、良いことがばかりではなく負の側面も指摘されています。大量の演算処理をサーバーが行うため多くの電力がかかってくるという環境面での問題や、贋作などに対応する法整備が未成熟であることなどで、まだまだNFTは成熟していく必要のある市場であると言えます。

2030年には日本の人口は1億1,662万人になり、2021年時点から約900万人減少すると予測されています(※2)。自分の身近で亡くなる方が増えてくる、そうした多死社会とも言うべき時代を迎えることで、今までよりも更にデジタル相続の重要性が増してくることでしょう。

あなたも、子供や孫のためにデジタル上に遺産を残す活動を今から始めてみてはいかがですか?

(※1)取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげて正確な取引履歴を維持しようとする技術

(※2)国立社会保障・人口問題研究所による推計(出生中位・死亡中位)

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