「マインド・バリアフリー」が次第に浸透する

現在、日本におけるLGBT層に該当する人は約8.9%。これは11人に1人という計算になり、日本にいる左利きの人の割合とほぼ同じになります。(電通ダイバーシティラボ「LGBT調査2018」より

最近では、おじさん同士の三角関係をピュアに描いた人気ラブコメディドラマ『おっさんずラブ』が映画化されたり、スラックス通学をする女子校生が主人公の少女漫画「さよならミニスカート」(著:牧野あおい)が第1巻で10万部を超えるヒットを記録するなど、ジェンダーの多様化したコンテンツが注目を集めています。女の子の人気アニメの代表格でもある「プリキュア」でも、史上初の男の子のプリキュアが登場し、社会の多様性を認めることの大切さを子どもたちが自然と受け入れられるきっかけになると話題を呼びました。 

また、実際に女子生徒がスラックス、男子生徒がスカートやリボンも選択できる学校も増えており、学生服大手のトンボによると、取り扱いのある学校で今年からスラックスを採用した学校は昨年と比べると約2倍、2年前と比べると約3.5倍に増加。現在、女子用のスラックスを300校近くに納入しているといいます。 

トイレについても男子用、女子用だけでなく、「みんなのトイレ」(多目的トイレ)を設ける施設も増えてきました。 

「LGBT」の認知度は3年前に比べて約2倍の68.5%、すでに多くの人がセクシャル・マイノリティの人々の存在を認知しています。しかし、本当に必要なのは知識ではなく共感です。東京レインボープライドではシルバーウッド社が昨年、今年と、VRを使って実際にレズビアン当事者の女性の視点やゲイの男性の父親の視点を疑似体験できるコンテンツを公開したところ、当事者がどんなところに生きづらさを感じているか、自分たちも知らず知らずに傷つけてしまう行動をとっていた気がするなど、共感の声が集まりました。

 

VR技術により偏見を想像力に変えるというのが、当社の目的とのことですが、こうした体験や、上記に掲げたような身近なテレビ番組、実際の社会の取り組みなど、人々、子どもたちが身の回りでこうした配慮を見る機会が増えることで、LGBTへの理解が自然に浸透し、多様な人々が暮らしやすい環境や多様な家族の形を受け入れられる「マインド・バリアフリー」な社会の到来が期待されます。 

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